全国災対連ニュース №68

 全国災対連ニュース 2010年11月14日 №68
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 被災地復興推進交流集会の感想


 10月30日~31日におこなわれた「2010年被災地復興推進交流集会」(全国災対連主催・新潟県災対連共催)の参加者から寄せられた感想(感想用紙に書かれたもの)を紹介します。
 斉藤さんの講演について
 「よく住民をみておられ感心しています(人をまず大切とされていたこと)。村に戻って土地にふれると不自由な体も回復したこと。災害の被害の見方は、1人の死者も100人の死者も同列にみなければならないこと。山古志に帰って生きたい一心の決意に改めて生きる大地の力強さをみました」(柏崎・Oさん)
 「防災の基本は死者を出さないこと、という話に感銘しました」(東京・Nさん)
 青木さんの講演について
 「コンサルタントの方々は提案型ばかりで、高齢者の立場を考えていないものが多いことなど、良い報告をお聞きしました。地元で生かしたいと思います」(柏崎・Oさん)
 「中山間地の役割、都市とのかかわりなど、興味深く聞かせてもらいました」(東京・Nさん)
 二人の講演全体について
 「一人の死者も出さない」-これが災害対策・防災対策の根本であることを主張し続けられているお二人の姿勢に心から拍手を送ります」(東京・Iさん)
 「復興運動に取り組む際には、特定の顔ぶれにのみ依拠することをせず、行政と民間の垣根を越えた連帯をもってなされなければならない、ということだ。役割分担をきちんと行うことなく、また、地域被災住民の主体的意思がないまま復興がなされた場合には、必ず何らかのネガティブな問題が露呈してしまう。行政による復興のイニシアティブを期待するのは(4字判読不明)だから民間レベル-民主団体による同様のイニシアティブ、オルタナティブ策定能力を高め、真の意味での官民による『協働復興』がなされなければ、との意を強くした」(岩手・Yさん)
 全体を通して
 「全国からの参加、本当にご苦労さまでした。自然災害は(地震だけでなく)全国で発生し、どこで発生してもおかしくない状況の中で、災対連の活動が、改めて位置づけられる必要があるのではないかと思います。少なくとも被災地には災対連を確立して運動が取り組めるように、全国災対連としても強めてほしいと思います」(新潟・Hさん)
 「”被災地の住人と語る”ことに柏崎では失敗しています。住人の話せる人がいなかったこと、なかなか人前で話すことが出来ないからでした。各地ではどうなのか知りたかった。子ども、神社・寺、公民館(ふれ合い)は今どうなったのか、住民の希望・要望がどうなのか、村の中のことをもう少し知りたかった」(柏崎・Oさん)
 「毎年各地の復興の取り組みを聞くことが出来、勉強になりました。今回は、「復興基金」の有効性、役割が勉強になりました」(東京・Nさん)
 「自治体の責任ポストの『支所長』さん、地域の代表者である『区長』さんが、災対連と共同して地域再生に努めている新潟県の現実を知り、改めて新潟県被災者とその支援にとりくまれた人々や各組織に敬意を表する次第です」(東京・Iさん)
 「被災地の現状を目の当たりにして、復興に至るまでの苦労がいかばかりのものであったかと思う。いくら本その他で報告を読んだとしても、実際に現地に出向きこの目で見、被災者の方々の声を聞かなければ、その実情は理解できない。その意味で本集会は意義深いものであった。また、復興の真の目的について認識を改めることが出来た。地域社会を再生し、さらに発展させていくという山古志モデルの取り組みは、大いに示唆に富むものであった」(岩手・Yさん)
 今後の取り組みの決意
 「政権交代しても我々の運動の手はゆるめられないと考えています」(柏崎・Oさん)
 「全国災対連の取り組みを支援していきたいと、改めて思いました」(東京・Nさん)
 「『人間を大切にする山古志と人間を切り捨てる神戸市』との、神戸からの指摘は、これからの災対連の活動の課題だと感じました。また、神戸と四川の両被災地域の人々の交流・連帯のとりくみが始められていることは、これからの国際的レベルでの被災地間連帯の萌芽と評価できるでしょう。このような学習の機会に、ぜひ地方議員が一人でも多く参加して学んでほしい。このよびかけと組織が課題となるのではないか」(東京・Iさん)
 「中越、中越沖の二つの大災害の中で、支援活動も前進してきていますが、中小業者・産業分野の支援は遅れた部分(困難な部分)になっているかと思います。この分野で努力を強めたいと思います」(新潟・Fさん)