全国災対連ニュース 2010年10月20日 №65
(全国災対連ニュース№65.pdf)
中越沖地震から3年 町に落ち着き戻ったが
復興には「支援法改正」が必要
新潟県柏崎からのリポート 10 月30 日・31 日に新潟県山古志で開かれる「被災地復興推進
交流集会」を前に、同じ新潟県内で中越沖地震の被災地復興に取り組んでいる柏崎刈羽災対連の
五位野和夫事務局長に柏崎の近況をリポートしてもらいました。
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今年7月で中越沖地震から3年たった柏崎では、被災者は復興公営住宅での生活が1年を経過
し、落ち着きを取り戻したようです(写真1は5棟ある駅前の復興公営住宅。写真2は敷地内の
高齢者支援施設、集会所もあります。写真3は6世帯の小規模な復興公営住宅)。
復興公営住宅のある駅前町内会は、約150世帯に増えて活気が戻ってきました。反面、高齢
者が多いことによる不安もあるようです。現在は高齢者支援施設に職員が配置されていますが、
基金事業による配置なので、基金事業終了後には入居者支援がどうなるか心配です。
えんま通り商店街がある東本町では、共同店舗での営業再開や、市内の事業者による介護福祉
移設「えみふる」の建設が進んでいます(写真4、地下1階・地上5階)。この建設で一定の人
の流れは期待できますが、はたして商店街の営業に寄与できるかが課題です。
また今夏、震災前から予定されていた大商業ゾーン(家電、ホームセンター、スーパー、飲食
店)が営業を開始し、人の流れが大きく変わりました。このことが営業を再開しようとする商店
街に対し、どのような影響を及ぼすかが心配されています。
また、経済面でいえば、震災前からの長引く不況の方が深刻で、資金をやりくりして営業を再
開しても、その後の展望が見えず、非常に深刻です。
復興支援には、資金面でいえば、融資・貸付でなく「支給・援助」という形が必要と実感しま
す。そのためにも「支援法改正」が求められます。(五位野和夫)